
チッピングが発生しました
悲しいことにローカルエリアでボルダー(岩)のチッピング※が確認されました。
※クライミングにおけるチッピングとは、登るルートの岩を人為的に削って新たなホールドをつくり出したり変形させたりする行為、またはホールドを破壊する行為のことです。法律的には犯罪には問われることは少ないといわれていますが、クライミング界においては大きなタブーとされています。@susa1012インスタより
インスタの記事によると
- ホールドにチョークが過度に付着していて(チョーク汚れを除去する)ブラッシングされた形跡は感じられない
- 下地に木の丸太が積んであった
- スタンスとホールドが欠損していて細かく削ったような痕跡があった。
状況から察するに、登攀行為が行われ、その前後でチッピングが行われたと思われます。
登攀行為を行った方とチッピングを行った方が同一人物かは不明。またチッピング行為の目的も不明です。
判っていることはホールドは破壊されたためローカルクライマーが引いたオリジナルラインが失われました。
過去のチッピング事例
https://www.climbing-net.com/news/mitake_181227/
なぜチッピングを行ったのか?
なぜ、チッピングという行為に及んだのか。その目的は不明です。
チョーク痕や下地の状況から察するにクライマーによるチッピング行為のように思われますが、クライマー以外の方による可能性はあります。クライマー自身の場合はより課題をハードにする。もしくは他人に登らせないことが目的と推測できますが、どちらの理由にしても対象となった課題は二段以上と非常にハードな課題で相当強いクライマーでなければ太刀打ちできない代物です。逆にそれほど強いクライマーならば、チッピングの功罪やマナーにも精通していると思われるので、敢えてタブーを犯す可能性は低いと思われます。
一方で最近クライミングを初めた方であるならば、チッピングがタブーであることを知らない可能性もありえます。また経験を問わず、登れないからという理由でホールドを破壊するという利己的な行動にでる可能性も否定はできません。
クライマー以外の方による行為だとしても、何も知らずにホールド破壊を行う可能性は低いと思います。過度のチョーク痕が残っていることからも誰かしらクライマーが存在して、当事者が何らかの理由でその登攀行為を阻止しようとした可能性はありえるでしょう。
ホールドを壊すという行為は、愉快犯的な思考を除けば、許せない何かがあって及んだ行為であると推測します。できれば当事者に何が許せなかったのか理由を尋ねたいところですが、それはきっと無理でしょう。
最後に
チッピングを行った当事者がクライマーだとしたら、今回の行為は容認できるものではありません。クライマーではないとしても、クライマーの登攀行為が当事者に行為に及ばせたのかもしれません。
小さな可能性として、当事者がこのブログを読むことでご自分が行った小さな行為が、永久に失われてしまった課題の完登を目指していたクライマーの夢を奪ったことを知ってほしいと切に願います。